ガイガーカウンター

■PDR27F 製造番号1999
このサイトの掲示板で、放射性鉱物および放射能について話題になったので、私が所有するガイガーカウンターのひとつを紹介することにする。




●名機の遍歴
このガイガーカウンター(ラディアックメーター)は、在日米軍の払い下げ品である。1985年ごろ国内の各ジャンク屋に大量に出回り、私は通販でこれを購入した。
さて、このマシンの遍歴が面白い。60年代末か70年ごろから米海軍の軍艦の中で活躍し、1974年横須賀の米軍施設内で修理されキャリブレーションしたあと、1985年あたりまで使われていたのだ。テレビ番組や映画などでよく登場した、超ヘビーデューティかつ、なかなかなかなかスタイリッシュなマシン、それがこのPDR-27Fなのである。しかし米軍も私も、物持ちの良さでは互角だ。

●思い出の放射能
このマシンは、いまだに完璧に動作する。なぜ買ったか?というと、1986年当時、チェルノブイリ原発事故で放射能汚染した輸入食品が、ちまたに大量に出回って来たので、それをチェックするためにであった。 もちろん国産でも厳密に言うとダメだった。お茶などは洗わないために、汚染食品の代表選手となり、しっかりセシウム137に汚染されものが、ビンに入ってテレビ出演したりしていた。



●昔の話
いまだから話すが、私もこのマシンで、はっきりと放射能を確認したことがある。1987年当時、某有名菓子メーカーのある某インスタント食品材料は、これで計る限り、かなり汚染していたのだ。原料の脱脂粉乳が、どこかの商社が、どこかの国で格安で見つけて来た粗悪な外国製品だったのでは?と思えた。しかたないので、当時はよく、脱脂粉乳なふどは、製造年月日が事故以前であることを確認して購入したものだ。



●なつかしの製造番号
そんなヒステリックな事情で購入したので、通信販売で購入したこのガイガーイカウンタの製造番号が「1999」であることに気付いた時は青ざめ、驚いた。「世も末」という気分が、当研究所内を襲った。
しかし、ノストラダムスの詩編の「解釈」が外れ、人工天体カッシーニも科学に支えられ安全に宇宙に旅だった今、いわゆる「1999」は、ミレニアムの前夜祭へと、その意味合いを変えた。



●ヘビーデューティ
放射能を検査するための棒をディテクターという。ここに放射線を感知しパルスを発生させるガイガーミューラー計数管が入っているのだ。この先端部分にも非常に頑丈な十字のガードが入っている。さすがは米軍仕様、鉄に亜鉛メッキが施されている。



●お達者クラブ
では少し、鉱石の放射線を計ってみよう。まだまだいける、この性能…
おっと、これは玉髄なので、なんの反応もないわけだ。しかし私が持っている燐灰ウラン鉱は、いつも部屋から遠い納屋?に置いてあるから、遠すぎて取りにいく気にもならない。…しかしどこに向けても常に1秒に1カウントほど検出。自然放射線のバックグラウンドを拾っては、カリカリと音をたてる、まさに世紀末の思い出グッズである。



さあみんな! 2000なんて単なる数字のゾロ目なんかに踊らせることなく、未来を真剣に考えつつ、少しでも明るい気分で21世紀を迎えよう!
とりあえずは、2000年問題で何が起こってもいいように、大晦日までに非常袋だけはそろえたい。それとガイガーカウンターも忘れずにね。1999.11.19


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